ドイツの伝統的な玩具の生産地はチェコやオーストリアに面した、南東部に集中しています。
木の玩具の生産地として有名な、エルツ山地も南東部のザクセン地方に属しており、ザイフェンや
グリューンハイニヒェンにはおもちゃ博物館もあります。
 ザイフェンという村はろくろ細工の玩具作りで有名です。ここは古くは錫(スズ)の鉱石を採る鉱業の
村として栄えました。現在でもこの村でクリスマスに見ることのできるクリスマス・ピラミッドという飾りには、
採鉱の場面を再現したものや、仕掛けに採鉱作業の装置からヒントを得たものがあるなど、その時代の
空気は今にも伝えられています。
 採鉱業が衰退し、木工品と玩具の生産に活路を見いだしたのは18世紀頃で、現在は3,000人程の
人口のうち、実に2,000人もの人々が玩具作りに関わっているそうです。

***二段目から下の写真は'05年11月にザイフェン村にて撮影したものです。***